キャラクターの細部描写は、本人が語らない部分を補うことがある。ジンペイは自分のことをほとんど語らないキャラクターなので、細部から読める情報の比重が自然と大きくなる。
まず自室について。
一見すると散らかっている。でもよく見ると、散らかっている部分と整然としている部分の落差がすごい。洗濯は自分でやっていて干し方も綺麗なのに、取り込んだ服はカゴに雑に突っ込んだまま。机の上は普通に整頓されていてカレンダーも綺麗に貼られているのに、引き出しの一段だけ書類がはみ出て落ちている。本棚もそれなりに綺麗なのに、一番上の段だけ平積みになっている。
几帳面さと堕落が混在している、という言い方が一番近い。ただし汚いわけではなく、配色や家具のデザインには統一感とセンスがある。姿見鏡を置いており、自分の外見を意識していることも伺える。
この部屋の持ち主は、こだわる部分とこだわらない部分がはっきり分かれているタイプだ。そしてこだわる部分のセンスは悪くない。
制服はきっちり着る。砂漠でパワードスーツを着用した際、周囲が暑くてバイザーを開けている中、ジンペイだけ律儀に閉めていた。スマホケースは1人だけストリート風にデコっており、センスがよくあまり派手ではない。ファッションや持ち物への細かいこだわりが複数の描写から読み取れる。
「細かいことは気にせず生きてきた」と自己申告しているキャラクターの部屋と持ち物が、こういう感じになっている。
好物はエビマヨ春雨餃子パンという、エビマヨと春雨と餃子が合体した一つの食べ物だ。バイキングでは子どもが好きなものを全部盛りにしがちで、食べる量自体は普通。好きなものは一気に大量に買う傾向がある。
自分で弁当を作れる設定がある。料理は我流で、映像でも食材を雑に刻んでいる。誰かに教わった様子がなく、必要に迫られて自分でやるようになった感じがある。
瞬発力はあるが持久力はないタイプと思われる描写がある。寒さ耐性が低い可能性もある。授業中は基本寝ている。
これらの細部を並べると、「明るくて破天荒で何も考えていない子」とは少し違う像が浮かんでくる。こだわるべきところにはちゃんとこだわっていて、センスがあって、生活力もある。ただしそれを人前でアピールするつもりは全くない。
「細かいことは気にしない」と言いながら、細かいところにちゃんとこだわっている。ジンペイの自己申告は、やっぱりあてにならない。